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子供に読書はどのくらい必要?
子供によく本を読んでもらいたい。
そう考える保護者の方は多いのではないでしょうか?
しかし、子供がなかなか絵本や本を読んでくれないタイプだったり
選り好みが激しいと、本を読んであげるのも、選ぶのも大変ですよね。
私としては絵本や本など「読書」なるものは毎日の学習と同じくらい大切に考えています。
読書は学習と同じくらい大事。その理由は?
学習的な観点からいくと、まずやはり
国語力に直結する
部分が大きいことがあげられます。
国語力で養われる読解力は、全ての教科に紐づいていますよね。
文の構成や、作者が伝えたいこと、漢字や語彙など、1つの文章には様々な学びの要素が詰まっています。
1冊の本を読むためには集中力や内容を理解する力も必要です。
それらを高めたりするためにも読書は有効ではないでしょうか。
作品を通して、自分の知り得なかった情報や、感情、新しい考えに出会うことができるのも読書の素晴らしいところだと思います。
そして、想像力を働かせたり、文体のトーンやリズムを感じる芸術的な触れ合いは、テレビや漫画などで得ることは難しい、読書ならではの醍醐味ではないでしょうか。
ひとつの物語から様々な分野へと枝分かれしている読書
マインドマップやロジックツリーをイメージすると分かりやすいかもしれませんが
一つのことから枝分かれして様々なものへ興味・発展を広げられるのが読書の奥深さでもあると思います。
例えばドストエフスキーなど、昔の古い文学作品などは、その小説が書かれた時代背景なども色濃く反映されています。
なぜこのような表現なのか?
作者はなぜこのような題材をあえて提示するのか?など
作者のバッググラウンドが作品に複雑に絡みあっていることも多いです。
これはどういう意図なのだろう?と
一つの物語から
歴史や地理、他国の文化的な背景や人の心理状態といった様々なものへの関心も深まり、考えるきっかけになります。
読書の本質とは?
フランス文学の偉大なる作家であるマルセル・プルーストの「失われたときを求めて」の「見出された時」の中にこう記してあります。
“一人ひとりの読者は、本を読んでいるときに、自分自身の読者なのだ。
作品は、それがなければ見えなかった読者自身の内部のものを
はっきりと識別させるために、作家が読者に提供する
一種の光学器械にすぎない。”
読者は作品を覗き込んでいる間、
その作家独自の視点で書かれた世界観が広がった書物の文体を読み解きながら、
実は読者は自分自身の内部の問題を読みとっているという。
つまり、著者にとって結論である書物は、
読者にとっては精神的な「うながし」であるということ。
読書は、その本そのもののストーリーに焦点を当てているようで、
実は無意識下では自分自身の心に焦点を当てているという内容で、
読書は自分の内部を読み解くものであり
自分の中にある「知」への欲求を満たす行為であるということです。
最初読んだ時、実にはっとさせられる内容でした。
こんな視点も、自分の頭の中だけでは得られない発想だったと思います。
兄弟の本への意識。我が家の場合
同じ親から生まれ、同じように育てても本に対する意識が全く違う2人。
基本的に、長男(小1)は本が大好き。
何時間でも図書館や本屋にいるタイプです。
科学館のパンフレットから、説明書、絵本、辞典、図鑑、単行本や科学雑誌など
来るもの拒まずなんでも読みます。
次男(年中)は、自分の好きなものしか読みません。
幼い頃からこだわりが強く、気に食わないと即却下です。
しかし、コレだ!と自分が思ったものはとことん掘り下げるタイプのようです。
次男への読み聞かせは茨の道でしたが
根気強く毎日読み聞かせをしたことで、
毎日の学習と同じく、本を読む行為が当たり前と認識されたのか、
今では次男も絵本が大好きになりました。(自分の好きなものしか読みませんが)
私を読書好きに変えた1冊の本
私自身は、それまで本は好きであったものの、何かのめり込むほど読書に固執しているわけではありませんでした。
しかし、ある本がきっかけで、読書にのめり込むようになります。
その本とは
フランソワーズ・サガンの「悲しみよこんにちは」です。
朝吹登水子さんのセンスの塊と言える翻訳で有名な本書ですが
その美しい文の言い回しや、表現力に衝撃を受け、サガンの作品はほぼ全て読破しました。
私は今まで知らなかったのです。
言葉に音が宿る感覚や、文章だけで、音楽でも聴いているかのように心地良い世界観を表現できることを。
これは、プルーストが音楽から受けた感動を、文章というかたちで表現した感覚と似通っているかもしれません。
セシルカットを大流行させたジーン・セバーグ主演で映画化もされました。60年代を代表とする作品です。
柔和で気品ある小説の雰囲気とは裏腹に刺激的でスキャンダラスなエピソードが絶えなかったサガン。事実は小説より奇なり。その半生を綴った映画です。
読み継がれる文学作品は貴重
親のエゴなので、胸に閉まっておきますが
強制はしないけれど、最終的に、私は子供に文学作品まで辿り着いてくれたら良いなと心のどこかで思っています。
それこそ大昔にだって、色んな作家が大量に様々な本を書いていたのだと思いますが
ドストエフスキーや、ガルシアマルケスなど、昔に書かれていても忘れ去られることなく、
今でも読み継がれる名作として残っている本はそれだけ読む価値があると思いますし
過去を辿ると、現在の文学作品の源流を知ることもできると思います。
まずは読みたい本から自由に
まずはどんな本でも本人が楽しんで読んでいるならばとことん読ませる!のが良いのだろうと思います。
大人目線だと、毒にも薬にもならない本だな・・なんて感じる本もあると思いますが、
本は強制されて読むものではないし、感性に引っかかる本から読んで、読書の楽しさを知ることがまず大切なのではないかと思います。
出来れば漫画は最後の砦にしたい。
漫画は漫画で素晴らしいと思うんです。
文庫本とはまた違うスケールの面白さがあると思います。
歴史漫画なんて、楽しく読める上に知識もつけられるなんて最高だななんて思います。
ただ、最初に漫画から入ると、人間、楽で面白いものには敵わないので、
文体に親しむ面白さを分かってから与えたいというのが私の考えです。
自分から手に取る分には止めはしませんが、私から積極的に与えたりは、まだしないかなという感じです。
もう、全く読書なんてしない・・なんて場合は、
最終兵器として漫画から入らせてみたら、案外深掘りしたくなって原作を読もう!なんて展開になったりすることも?(期待しすぎか。)
我が家の子供たちはアニメ「はたらく細胞」が大好きです。
多分、漫画本を与えれば長男は読み尽くしてしまうと思います。
だけど、多分ここで漫画本の面白さにハマれば、活字だけの本を好まなくなりそうなので、今はこちらを。
これ、本屋に行ったら漫画本コーナーではなく、医学本コーナーに置いてあってんですが
親しみやすさは漫画本に匹敵するのに、細菌や細胞など、結構専門的な内容で、
好奇心と好きな気持ちから漫画ではなくとも子供は楽しんで読んでいます。
因みに、この本息子が通う、理科実験教室にも置いてあるそうです。
子供ウケの良い科学本なのかもしれませんね。
面白がりながら学べるって最高です。
子供に必ず読ませたい児童文学不朽の名作
ぜひこれだけは知って大人になって欲しいという児童文学があります。
沢山ある中で1作品あげるなら
「はてしない物語」ミヒャエル・エンデです。
私はこの本を、大人になってから、児童精神科医の友人がとても好きな本だったという経緯がきっかけで読みました。
まず、この本を開き、読み進めると「はてしない物語」と同じ本が物語の中に登場します。
魔法にかけられたかのように、これを読む行為自体が、本の世界をリアル体験できる仕組みになっています。
この本だけは、読む際、文庫本ではなく、本の中に登場する「あかがね色の本」バージョンで読むことを強くおすすめします。
内容は、誰しもが抱く「欲望」について
際限ない欲望に取り憑かれ、自己を忘れ、傲慢になった主人公の少年が、様々な物を失い
最終的には、あるがままの自分を受け入れ、愛し愛されることへの尊さに気づきます。
自分のための望みから、他者への望みが本当に大切な望みであるということに主人公を通して気づかせてくれる、人生の教訓が散りばめられた本です。
だから、大人が読んでも面白いと思います。
この本だけはいつも、いつでも読めるように本棚に入れてあります。
人生で訪れる様々な局面を迎える時、挫折したり、人間関係で悩んだり、自分に自信がなくなったり、嫌になったりしても、
そのままの自分で大丈夫なんだと思える大切さを教えてくれる、
また、順風満帆なときには、欲望に翻弄されていないか?大切なものを失っていないか?自分を省みる本として
そっと人生にいつでも寄り添い背中を押してくれる本だと思います。
そして、先日中学受験でおなじみのにしむら先生のYouTubeにも国語力が上がるおすすめ小説として取り上げられているのを見て
思わず「おぉ!やっぱりにしむら先生も好きなのかー!」とちょっと感動してしまいました。笑
同じくエンデの作品で時間をテーマにした「モモ」も相当よいですが、
ネバーエンディングストーリー、内容もさることながら、読み手を主人公にしてしまうという、ここまで読書というものをリアルに体感できるよう緻密に練られた作品を私は知りません。
これを超える作品はなかなかないのではと個人的には思います。
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