【私の本棚】衣・食・仏🇫🇷にまつわる本。「衣」ファッション編

まずは何事も最初が肝心。基礎をマスター、土台を固める。

そこから、応用、発展させていき、独自にまとめていく。

一見あまり関係なさそうに見えますが、私がこれまで仕事をしてきたファッションのデザインも基本が大切でしたし、

一方で、パティシエ(製菓衛生師)の免許を取った際に、学んだお菓子作りに関してもそうでした。

今現在学びの真っ最中である、フランス語もやはり基本をベースに積み上げて上達していくものなので、どんなものでも基礎力というのは非常に重要だなと思います。

ファッション業界から離れて数年。感度も鈍り、トレンドにもついていけず、早くも化石化している私ですが、今の自分の生活にファッションが深く根を下ろすことはなくとも、それでもやはり現場で役立つ本や、ちょっと忘れた時に見返す実用書、お気に入りの写真集などは、いざというときのために(笑)本棚に大事にしまってあります。

テキスタイル用語辞典

こちらの「テキスタイル用語辞典」は、ファッションにまつわる様々な基礎用語をはじめ、レース、ニット、布帛など多岐に渡る素材が、その背景や工程などを踏まえた解説とともに載っています。

かなりボリュームのある内容であるものの、サイズ感がコンパクトで使いやすいのも良いです。

正直、現場では実際に素材のスワッチが沢山ある中から手で触って、デザインに合うか?生地の落ち感やシルエットはどうか?などを目で見て確かめて決めるので、あまりこの手の本を開くことはないのですが、自分がまだ素材について全く何も分からなかった時、これを手掛かりにデザインイメージを膨らませたり、素材の知識を蓄えたり、指南書的な役割を担ってくれていました。

現場は、その職場にもよりけりですが、ものづくりは、基本、職人気質な人が多いこともあり、いちいち丁寧に教えてもらえません。自分で覚えろ。目で見て技術を盗め。みたいなところも大いにあります。

しかしこの本、現場で飛び交うだいたいの素材名や技術的なワードはこれに載っているのでは?なんて思います。

ランジェリーなどに使うような「マーキゼット」など、使用頻度の少ないものから、マリア・ケントのツイードなどにもよく使用されている「意匠糸」なども豊富に掲載されており、膨大な素材を頭の中で整理するのにとても役立った本です。

下着のデザイナーをしていた時期、レースはだいぶ色んな種類のものを扱い、結構網羅したと思っていましたが、これを見ると、まだまだ知らないものが沢山。そのくらい種類豊富に載っています。レースの歴史背景なんかも一緒に学べてしまうので普通に読みものとしても面白いです。

私は長年布帛担当で、ニットは専門外でしたが、素材の中ではニットが1番好きでした^^;

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