というわけで、土地の氏神様である神社にお願いして地鎮祭を執り行うことにしました。
最近は、時代の流れもあってか、かつては施主が中心となり神主さんや、施工会社さんを招くかたちでの地鎮祭でしたが、近年、施主側にそのような知識があまりない場合も多く(我が家もそのタイプ)、本来施主が主体で準備するようなことも施工会社や、神社が手配するといった流れに一部あるようです。
で、流れに乗って、神社さんにお願いしたら、全部やってくれるだろうと、我が家も悠長に構えておりました。
が、「お供物、祭壇のご準備などは全て施主様にお願いしております。」
ですって!
こちらの神社さん、古くからの伝統やしきたりを重んじる神社さんのため、基本は施主が準備するべきというお考えでいらっしゃいます。
確かに「誰のための地鎮祭なのか」と問われれば、自分達の地鎮祭なのに、お供物の準備などを他者に依頼するというのは、まあちょっとおかしな光景ではあります。
野菜、果物などのお供え物はなんとかこちらで準備できるにしても、祭壇の準備となると、結構大変です。
祭壇は四方を竹で囲い、しめ縄を張ったり、盛砂を準備したり素人ではなかなかハードルが高いです。
私「あの、竹などは何処で準備したらよろしいのでしょうか?」
神主「うちの神社から取っていって頂いて構いませんよ。」
私「あぁ、そうですか!ありがとうございます!」
ほっ。(安堵)
私「あの、竹はどのくらい必要でしょうか?」
神主「2m以上のものを4本使用します。」
2m以上を4本?!
やや、2m以上の竹、どうやって運ぶよ?
実は、神社の竹を取って行っても良いということは事前に聞いており、一家4人総出で神社に竹を取りに行く予定をしていました。えぇ、なんて安直。笑。
長男なんて「よ〜し!みんなで竹を取りに行くぞー!!オー!!」とめちゃくちゃ張り切っていました。
いや、しかし神社は電車でも数駅先にあり、我が家に竹を運ぶトラックなんてありません。電車で2mの竹4本運ぶか?いやいや、不審者すぎる(笑)
しかも竹の鮮度を保つため、出来れば前日に来るのがよろしいと。前日ってみんなが忙しい金曜日。こりゃあ無理だ。ハウスメーカーさんに竹のピックをお願いしたいところだったけれど、そういった類の取引先以外の神社対応はしておらず。
「あの〜、すみません。ちょっと祭壇のご準備の件でご相談が・・」
神主さんに事情を話したところ
「では、こちらで承ります。」となんとか祭壇の設置を承諾してくれました。追加料金は取られましたが、致し方ない。
子供達はその後しばらく
「ママ〜、いつ竹取りに行くの〜?」
「竹まだ取りに行かないの?」
と、いつ竹を取りに行けるのか楽しみで仕方ない様子。
地鎮祭当日も「今から竹取りに行くの?」と。
そこまでして取りに行きたいんか、竹?笑。
「あ〜、ごめんね。竹はちょっと持ってくるのが大変だから、神社さんにお願いすることにしたんだ〜。」と謝り、当日現場に向かうと、神主さんが、立派な竹で祭壇を設置してくれていました。
「わー!!竹だー!」と喜ぶ子どもたち。
めでたし。めでたし。
我が家の竹取物語。
完。
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