フランス人は議論好きとはよく聞く話です。
フランスで「哲学」は、文・理問わず、高校卒業&大学入学をパスするためのバカロレア試験の必須科目とされていることから、「哲学」というものが当たり前のように根付いている国という印象があります。
そんなフランスのある幼稚園の子どもたちの哲学の授業風景を記録した映画が「ちいさな哲学者たち」(2010年)です。
先日の、次男の「死」への問いからふとこの映画のことを思い出しました。
「頭が良い人とは?」「リーダーとは?」「貧しい人は何故貧しくなるのか?」「愛とは?」「死とは?」など、様々なテーマについて、3〜5歳の子供たちが議論する姿に目が離せませんでした。
中には結構センシティブな内容にも触れていますが、子供たちは物怖じすることなく自分の考えを述べます。
自分の意見をしっかり主張するのが当たり前で、この映画を見ていてもよく分かったのが、自分の意見を言わないと参加していることにならない。
こうやってバシバシ議論することを叩き込まれていたら、もう自分と意見が食い違っても当たり前。正解、不正解ではなく、ものの見方は多角的であるということがベースに刷り込まれている中で、人との意見の違いに面白みを見出せる環境って良いなと思いました。
「頭の中には何がある?」「脳」「頭の中にあるものを働かせることを何と言う?」「考える」「頭で考えていることは目に見える?」「いいえ」「考えを人に知らせるには?」「口を開ける」「何のために?」「外に出すため」「どうやって外に出すの?」「話す」
一つのテーマを分解して掘り下げていく過程で、子供ながらの視点で出る意見が面白く、終盤になるにつれ、大人顔負けの議論をする子供たちの成長過程を見るのも興味深かったです。
「自由とは?」「ちょっと独りになれること」「息抜きができて、優しくなれること」「したいことをすること」
そしてそれを「自由な時」と「自由ではない時」と分けて頭に思い描いていることを絵にしてみる。(まるでZ会のぺあぜっとシートみたいな作業)
こうやって日頃から自分の意見を言う訓練を受けてきた人たちと海外で相対する場合を考えると、やはり議論し慣れていないと太刀打ちできないよな〜なんて思ってしまいました。
哲学を通して、なぜ?それはどういう考え?ということを投げかけるくせが自然に身についているというか。
こういう何か一つのテーマについて、断続的にでも子どもたちと話して、自分の考えを言葉で説明する練習が出来たら良いなと思いました。
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